ワクワクメールで、20代半ばの女性からメッセージが届いた。
正直、嬉しかった。
もちろん、パパ活だということはすぐに分かった。
プロフィールには「私を支えていただける方」と書かれていたし、お茶だけで一万という条件も提示された。

それでも嬉しかった。
彼女は私の名前を呼んでくれた。
たったそれだけのことなのに、「一人の人として見てもらえた」と感じた。
私はすぐに彼女のプロフィールを見に行った。
顔写真は載っていなかった。
でも、スタイルは私の好みだった。
「会ってみたい。」
そう思った。
会う準備も始めた。
散髪へ行った。
少しでも格好良く見られたいと思った。
54歳の私が、20代の男性に見た目で勝てるとは思っていない。
それでも、少しでも良い印象を持ってもらいたかった。
お礼のお金を包むための封筒も用意しようと思った。
久しぶりに胸が高鳴っていた。
ところが、その日のうちに私の気持ちは何度も変わった。
会おう。
いや、来週にしよう。
いや、やっぱり明日にしよう。
そして最後には、
「やっぱり会うのはやめよう。」
という結論になった。
自分でも笑ってしまうくらい気持ちが揺れた。
最初は、お金の問題だと思っていた。
でも違った。
私が一番怖かったのは、
彼女の顔が、私の好みだったらどうしよう。
ということだった。
普通なら嬉しい話だ。
でも私は違った。
もし本当に好みの女性だったら。
きっと私は無理をしてでも会い続ける。
毎月でも会いたくなる。
お茶を飲んで、ご飯を食べて。
できることなら、大人の関係にもなりたい。
そんな未来を簡単に想像できた。
でも、その未来を支えられるだけの経済力が、今の私にはない。
私は今、自分一人を支えるだけでも精一杯だ。
そんな状態で、彼女を支えることなんてできない。
いや、正確には、できないことはない。
無理をすればできる。
でも、その無理は長く続かない。
私は自分の性格を知っている。
好きになった相手には、つい頑張ってしまう。
見栄を張る。
無理をする。
そして苦しくなる。
私はそんな姿を彼女に見せたくなかった。
お金がなくなって苦しそうな顔をしながら会う自分。
言葉の端々に余裕のなさが滲み出る自分。
そんな54歳の男を見て、
「この人、無理してるな。」
そう思われるくらいなら。
いや、
「こいつ、ダサいな。」
そう思われるくらいなら。
最初から会わない方がいい。
私はそう思った。
結局、私は彼女にお断りのメッセージを送った。
送信ボタンを押した瞬間、本当に苦しかった。
20代女性から声を掛けてもらえることなんて滅多にない。
そのチャンスを、自分の手で捨てた。
「俺は何をやってるんだ。」
何度もそう思った。
でも、時間が経って気付いたことがある。
私が本当に悔しかったのは、彼女と会えなかったことではない。
好きになった女性を支えられる自分では、まだなかったこと。
それが悔しかった。
いつか。
自分の仕事でしっかり収益を出せるようになった時。
好きになった女性とお金の心配をせずに会える自分になりたい。
「今日はどこへ行こうか。」
そんな何気ない会話を、心から楽しめる自分になりたい。
今回、私は20代女性との出会いを断った。
でも、本当に諦めたかったのは彼女ではない。
今の自分だった。
だから私は、今日も自分の仕事を続けようと思う。
未来の自分が、好きな人と胸を張って会える日を迎えるために。
人との出会いは、恋人を見つけるためだけのものではありません。
時には、自分でも気付いていなかった本音を教えてくれることがあります。
私も今回の出会いがなければ、「今の自分では好きな人を支えられない」と、ここまで真剣に考えることはなかったと思います。
もし、あなたも新しい出会いを探しているのなら、その一歩が人生を見つめ直すきっかけになるかもしれません。
【PR】人との出会いは、人生を上書きすることがあります。
≪18禁≫ワクワクメール


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