私は、自分が思っている以上に女性の外見を重要視していることに気付いた。
ずっと私は、自分を好きでいてくれる女性なら好きになれる人間だと思っていた。
過去にオンラインゲームで知り合い、不倫関係になった四人の女性も、全員がごく普通の外見だった。
美人ばかりではない。
体型もそれぞれ違った。
それでも私は、その人たちと一緒にいる時間が心地良かった。
だから私は、「外見より中身なんだ」と思い込んでいた。
しかし、その考えは間違っていた。
PCMAXで知り合った彼女に初めて会った瞬間、私は帰ろうかと思った。
写真とは違う雰囲気だった。
同じ人物ではある。
でも、私が写真から受けた印象とはまったく違っていた。
清潔感を感じられなかった。
「どうしよう。」
「帰るか。」
そう思った。
しかし、今さら帰る理由も思い付かなかった。
私は流れに任せることにした。
今思えば、この時点で自分の心は答えを出していたのだと思う。
それでも私は、その答えを無視した。
セックスだけできればいい。
そう自分に言い聞かせた。
ホテルで二人きりになることは苦痛ではなかった。
だが、外へ出ると違った。
手をつないで歩く。
洋食屋へ行く。
焼き肉を食べる。
ハンバーグを食べる。
ファーストフード店で休憩する。
そのたびに私は苦しかった。
一番つらかったのは、見知らぬ人とすれ違う瞬間だった。
「見ないでほしい。」
心の中では何度もそう思っていた。
手をつなぐということは、この人が恋人ですと言っているのと同じだ。
でも私は彼女を恋人として好きだったわけではない。
ホテルでセックスだけできれば、それで良かった。
だから、恋人のように歩いている自分が理解できなかった。
「なんで俺は、この人と手をつないで歩いているんだろう。」
何度もそう思った。
彼女と目が合えば笑顔を返していた。
嫌な思いをさせたくなかったからだと思う。
でも、その笑顔は本心ではなかった。
私は彼女を傷つけないようにしながら、自分自身を傷つけ続けていた。
彼女は「付き合ってほしい」と言った。
その言葉を聞いた時、私は困った。
私はセックスだけの関係を考えていた。
彼女は恋人を求めていた。
私たちは最初から見ている未来が違っていたのだ。
それでも私は曖昧な返事をした。
セックスさえできれば。
その考えを捨てきれなかったからだ。
しかし、その夜も、その翌日も、私は挿入することができなかった。
勃起はする。
でも、身体は前へ進まなかった。
今になって思う。
私の身体は、私の心より正直だったのかもしれない。
そして私はようやく認めた。
セックスのために、自分の気持ちを後回しにしたことは間違いだった。
私は、自分を好きになってくれる女性なら好きになれると思っていた。
違った。
私は、自分の気持ちをごまかしたまま恋愛ができる人間ではなかった。
そして、自分が思っていた以上に、女性の外見や清潔感を大切にする人間でもあった。
この出来事で傷ついたのは彼女だけではない。
本心を無視し続けた私自身も傷ついていた。
私は今回、自分という人間を一つ知った。
恋愛感情は、努力して作るものではなかった。
自分に嘘をついたままでは、誰も幸せにはできない。
それが、今回の出来事で私が得た答えだった。


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