42,184円。
ホテル代、食事代、交通費を合計した金額です。
この金額だけを見ると、「高い失敗だった」と思う人もいるかもしれません。
実際、私自身も帰宅した直後はそう思っていました。
勃起はしているのに、なぜか挿入できない。
男としての自信を失い、「俺は何をやっているんだ」と何度も自分を責めました。
しかし、時間が経つにつれて気付きました。
私が42,184円で買ったのは、セックスでも恋人でもありませんでした。
お金では買えないと思っていた、自分自身の本音でした。
私は何を求めて女性と会っていたのか。
恋愛とは何だったのか。
そして、自分はどんな女性と一緒に人生を歩みたいと思っているのか。
この記事は、二泊三日の出来事を通して、自分の価値観と向き合った記録です。
42,184円を失った
42,184円。
この金額を見て、高いと思うだろうか。
私にとっては決して安い金額ではない。
ホテル代。
食事代。
交通費。
細かな支払いを合計すると42,184円になった。
この金額だけを見ると、私は失敗したように思える。
実際、帰宅した私は猛烈に自分へ腹を立てていた。
「俺は何をやっているんだ!」
そう思った。
しかし落ち着いて考えてみてから気付いた。
私は42,184円で彼女との関係の進展を買ったのではない。
私は42,184円で、自分という人間を少しだけ理解したのだった。
だが、そのことに気付くまでには少し時間が必要だった。
帰宅して玄関のドアを閉めた瞬間から、私の頭の中は怒りでいっぱいだった。
私は何をしに行ったのだろう。
二泊三日。
彼女と同じ時間を過ごした。
一緒に焼肉を食べた。
夜景を見た。
明石海峡大橋も見に行った。
ホテルで肌を重ね合わせた。
彼女は何度も気持ちよくなっていた。
それなのに、私は一度も射精できなかった。
それどころか、挿入すらできなかった。
勃起はしていた。
だから余計に意味が分からなかった。
何度試しても、うまく挿入できない。
焦る。
もう一度試す。
また入らない。
私は、自分の身体で起きていることなのに、その理由がまったく分からなかった。
ホテル代も払った。
食事代も払った。
交通費も払った。
42,184円。
私はそのお金で、一体何を買ったのだろう。
帰り道、車の窓から流れる景色を眺めながら、何度も自分に問いかけた。
「俺は、一体何をやってきたんだ。」
私が本当に怒っていたもの
最初、私はこう思っていた。
「セックスができなかった。」
だから腹が立っているのだと。
しかし、それだけではなかった。
時間が経つにつれて、自分の怒りの正体が少しずつ見えてきた。
私は彼女を気持ちよくすることはできた。
「痛くない?」
「気持ちいい?」
何度もそう確認しながら、彼女が安心できるように触れ続けた。
彼女は何度もオーガズムに達した。
責められることもなかった。
むしろ満足していたと思う。
もし私が本当に「女性を満足させること」だけを目的にしていたのなら、今回の出来事は成功だったのかもしれない。
でも、私の心はまったく満たされなかった。
帰宅してから何度も思った。
「俺は失敗した。」
では、何に失敗したのだろう。
射精できなかったことか。
挿入できなかったことか。
もちろん、それも大きい。
男として、とてもショックだった。
しかし、それだけでは説明がつかなかった。
なぜなら私は、ホテルのベッドの上で何度も違和感を覚えていたからだ。
彼女の身体に触れていても、心のどこかが冷めている自分がいた。
「好きだよ。」
その一言が、どうしても口から出てこなかった。
「愛してる。」
その言葉は、一度も言いたいと思わなかった。
私は彼女に嘘をつきたくなかった。
だから言わなかった。
その瞬間、私はようやく気付き始めた。
怒っていた相手は、まりさんではない。
一番怒っていたのは、自分自身だった。
自分は何を求めて女性と会っているのか。
その答えすら分からないまま、お金と時間を使っていた自分に、私は腹を立てていたのである。
私はまりさんを恋人として見ていなかった
この事実を認めるのは、とても苦しかった。
まりさんは私に優しかった。
私を責めることもなかった。
私が挿入できなくても、嫌な顔一つ見せなかった。
むしろ、前戯だけでも十分満足した様子だった。
それなのに、私は彼女を恋人として見ることができなかった。
ホテルのベッドの中で、
「綺麗だよ。」
「かわいいね。」
そういう言葉は自然に出てきた。
しかし、
「好きだよ。」
「愛してる。」
その二つだけは、どうしても言えなかった。
言いたくなかった。
その言葉を口にした瞬間、自分に嘘をつくことになると思ったからだ。
こんな出来事もあった。
私が何気なく、
「一つになりたい。」
と言った時だった。
まりさんは嬉しそうに、
「一緒になろう。」
と言った。
その瞬間、私は少し戸惑った。
まりさんが言った「一緒になろう」は、私には結婚や人生を共にするという意味に聞こえた。
でも、私が言いたかった「一つになりたい」は違う。
私は思わず、
「まりさんの中に入りたい。」
と言い直した。
今振り返ると、このやり取りがすべてを物語っていたように思う。
まりさんは、私との未来を少しでも想像していたのかもしれない。
しかし私は、その未来をまったく見ていなかった。
私は、まりさんと結婚したいとは思っていなかった。
人生を共に歩みたいとも思っていなかった。
ただ、身体を重ねたいと思っていただけだった。
この事実は、まりさんに対してとても失礼なことだ。
それでも、自分の本音を書かなければ、この出来事から何も学べないと思った。
私は、自分の気持ちをごまかしたまま生きるより、自分の醜さも含めて記録しておきたい。
この二泊三日で私が知ったのは、まりさんのことではない。
恋愛をしているつもりだった私が、実は恋愛をしていなかったという、自分自身の姿だったのである。
私は容姿を求めていた
この章を書くかどうか、本当に悩んだ。
まりさんを傷付けるようなことを書きたいわけではない。
それでも、この出来事を通して見えてきた自分の本音を書かなければ、このブログを書く意味がないと思った。
二日目の昼。
私たちはハンバーグ屋さんで食事をしていた。
女性店員さんが料理を運んできた。
その時だった。
店員さんは、まず私の顔を見た。
そして、その視線は自然にまりさんへ移った。
ほんの一瞬の出来事だった。
店員さんが何を考えていたのかは分からない。
もしかすると、何も考えていなかったのかもしれない。
それでも、その瞬間の私はこう感じてしまった。
「私と一緒にいる女性を見た。」
「この人の恋人はどんな人なんだろう。」
そんな視線を向けられたような気がした。
そして私は、とても恥ずかしくなった。
私はまりさんと手をつないで街を歩きたいとは思えなかった。
「この人が私の恋人です。」
そう胸を張って紹介したいとも思えなかった。
そのことに、自分自身が一番ショックを受けていた。
私はずっと、自分は安心感を求めて女性と会っているのだと思っていた。
もちろん、それは間違っていなかった。
誰かと一緒にご飯を食べたい。
同じ景色を見たい。
隣に誰かがいてほしい。
その気持ちは今も変わらない。
しかし、それだけではなかった。
私は心のどこかで、一緒にいることを誇らしく思える相手を求めていた。
その事実から目を背けていただけだった。
私は自分のことを、人を見た目で判断する人間ではないと思いたかった。
でも違った。
私は容姿も見ていた。
しかも、想像していた以上に。
この事実を認めるのは、とても苦しかった。
なぜなら、私はまりさんの容姿を否定したかったのではない。
自分の価値観を否定したかったからだ。
「人は見た目じゃない。」
そう言えたら、どれだけ楽だっただろう。
でも私は、その言葉を自分自身には言えなかった。
今回の二泊三日で突き付けられたのは、まりさんの容姿ではない。
容姿を大切にしている自分自身の姿だったのである。
そこでペアーズを思い出した
帰宅してから、私は何気なくペアーズを開いた。
活動は停止している。
プロフィール写真は風景写真へ差し替えた。
プロフィール文にも、
「現在は積極的に活動していません。」
と書いてある。
もう女性とやり取りをするつもりはなかった。
ところが、画面を見て驚いた。
また「いいね」が増えていた。
39いいね。
思わず笑ってしまった。
「なんで増えてるんだよ。」
そう思った。
活動していない。
顔写真も公開していない。
それでも、いいねが届いている。
しかも、その中には「綺麗だな」と思う女性もいた。
そのプロフィールを見ながら、私は自然と想像してしまった。
もし、この女性と一緒にご飯を食べに行けたら。
もし、この女性と手をつないで街を歩けたら。
もし、ハンバーグ屋さんで女性店員さんが同じように私たちを見たとしても、
私はきっと恥ずかしいとは思わない。
「この人が私の恋人です。」
そう胸を張って言える気がした。
その瞬間、頭の中でバラバラだった出来事が一本につながった。
私はまりさんとの二泊三日だけを後悔していたのではない。
私は、自分の現実を後悔していたのだ。
もし今の私に、安定した仕事があったら。
もし収入に自信があったら。
私は活動を止めていなかった。
実際に会ってみたいと思える女性へ、自分から「いいね」を送り、メッセージを送り、ご飯へ誘っていたかもしれない。
どの人と一緒にいると自然体でいられるのか。
どの人と笑い合えるのか。
そんな当たり前の恋愛を、私はしていたのかもしれない。
でも、今の私はそれができない。
年収欄を見られることが怖い。
仕事を聞かれることが怖い。
将来について話すことが怖い。
だから私は、自分から活動を止めた。
つまり今回、42,184円で失ったものは、お金だけではなかった。
私は、自分が本当はどんな恋愛をしたかったのかという現実まで、目の前に突き付けられたのである。
私が本当に欲しかったもの
今回の二泊三日で、私は一つの答えにたどり着いた。
私は、ただセックスがしたかったわけではなかった。
もし本当に性欲だけを満たしたいのなら、この結果でも少しは満足できたはずだ。
まりさんは満足していた。
私も彼女を気持ちよくすることはできた。
それでも私の心は空っぽだった。
なぜなのか。
帰宅してから何度も考えた。
そして、一つの答えにたどり着いた。
私は、自分が心から「この人と一緒にいたい」と思える女性を求めていた。
一緒にご飯を食べたい。
手をつないで街を歩きたい。
綺麗な景色を見て、「また来たいね」と笑い合いたい。
誰かに紹介する機会があれば、
「この人が私の大切な人です。」
そう自然に言える相手と過ごしたい。
そんな当たり前の恋愛を、私は心のどこかで望んでいた。
そのためには、相手だけを変えればいい話ではない。
私自身も変わらなければならない。
私は今、収入に自信がない。
仕事のことを聞かれると、不安になる。
年収欄を堂々と公開することもできない。
だからペアーズで活動を止めた。
私は恋愛を諦めたかったわけではない。
今の自分では、自分が望む恋愛に向き合う準備ができていないと思っただけだった。
だから今、私がやるべきことははっきりしている。
仕事を育てることだ。
ブログを育てることだ。
収益を安定させることだ。
その先に、もう一度ペアーズで活動する自分がいる。
その時は、年収欄も隠さずに公開したい。
仕事を聞かれても胸を張って答えたい。
そして、自分が本当に会いたいと思える女性に、自分から「いいね」を送りたい。
42,184円。
私は、このお金を失った。
ホテル代。
食事代。
交通費。
そして、男としての自信も少し失った。
でも、それだけではなかった。
私は42,184円で、自分という人間を少しだけ理解することができた。
自分はどんな女性と人生を歩きたいのか。
その答えを、少しだけ持ち帰ることができた。
高い授業料だった。
すべては、この出会いから始まりました
今回の記事では、まりさんとの二泊三日を通して見えてきた、自分自身の恋愛観について書きました。
その始まりとなった、まりさんと初めて出会った日の出来事は、こちらの記事に記録しています。



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